豪雨災害地の願い届け奮闘 九州・沖縄ブロック(定数20、1減)

  • 2017.09.17 Sunday
  • 23:59

 

 九州・沖縄ブロックで日本共産党は、比例(定数20、1減)3議席以上をめざすとともに、必勝選挙区に重複立候補する赤嶺政賢(沖縄1区)、田村貴昭(福岡10区)、真島省三(同9区)の3現職の必勝と、さらなる議席増へ全力をあげています。

 

 昨年の熊本地震に続き、今年は豪雨に襲われた九州地方。田村、真島両氏と松岡勝比例予定候補らは、7月の九州北部豪雨の発生直後から20回以上にわたって被害の大きかった各地を訪ね、被災者から要望などを聞きました。

 

 真島氏は8月、多くの中小業者が被害を受けた福岡県朝倉市などを訪問。地元特産の柿を使ったまんじゅうが人気の菓子製造販売店が、製造工場などに泥が入り込み、設備が全滅するなど深刻な現状を把握しました。

 

取り組みが反響

 

 9月5日、災害対策特別委員会の閉会中審査で真島氏は、「新たな償金をする余力はなく、生産再開のめどがたたない。約30人の社員を一時離職にした」などの現場の声を紹介。災害復旧に国の直接支援がない商工業のために、グループ補助金創設を含めた支援を防災担当相に強く迫りました。

 

 田村氏は、家屋被害が「半壊」でも、流木が壁に突き刺さるなどして実際には住めない「全壊」相当の住家が、解体費用を国などが負担する「公費解体」を受けられないため解体が進まず、集落全体の復旧の障害となっている実態を調査。公費解体の対象を広げるよう環境省に求めました。

 

 福岡、大分両県委員会は8月末、国の支援を求めて関係省庁に要請しました。

 

 こうした党の取り組みが反響を呼んでいます。福岡県委の省庁要請を紹介した党九州北部水害救援共同センター発行のニュースを見た人が「共産党はこんなこともするのか」と驚き、周りにも知らせたいとニュースを回覧。ある避難者は「(党議員が)ひざを交えて話を聞いてくれたのがうれしかった」と振り返り、訴えた避難所の改善要望が2日後に実現したことを喜んでいました。

 

 九州では、佐賀空港への自衛隊オスプレイ配備が地元の反対で難航する中、熊本が暫定配備候補に挙がるなど、沖縄と一体の海外侵略の拠点化が狙われています。

 

課題解決に奔走

 

 8月末には米軍オスプレイがエンジンの異常で大分空港に緊急着陸。田村、真島、松岡予定候補は各党県委の代表と九州防衛局に抗議(8日)しました。赤嶺候補は、九州・沖縄をはじめ全国で巻き起こる反対の声を突き付け、オスプレイ配備撤回を迫って国会内外で奮闘しています。

 

 九州電力が来年にも再稼働を狙う玄海原発には、田村、真島、松岡各氏ら国会議員団と周辺3県の地方議員が8月30日、党として12年ぶりの調査に入りました。安倍政権の悪政が集中する九州・沖縄の課題解決に奔走しています。(しんぶん赤旗 2017年9月17日)

オスプレイ墜落 起こるべくして起きた

  • 2016.12.15 Thursday
  • 23:55

 

 起こるべくして起こった事故です。13日夜、沖縄県名護市の民家に近い浅瀬に墜落した米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイ(沖縄・普天間基地所属)。開発段階から重大事故が相次いでおり、沖縄県民あげて配備撤回を求めたにもかかわらず、配備を強行した日米両政府の責任は重大です。必要なのはオスプレイの「運用停止」ではなく、ただちに配備を撤回することです。

(関連記事  

日本政府の責任重大
無法訓練を野放し

 

 「重大な事故を起こしたことは大変遺憾だ。原因の徹底的な究明を強く要請している」

 

 14日、安倍晋三首相が記者団に述べた発言は人ごとのようです。

 

 米軍は1990年代から沖縄へのオスプレイ配備を計画。しかし、墜落・乗組員死亡など重大事故(表)が相次ぎ、県民にも懸念が広がったため、日本政府は配備計画があることをひた隠しにしてきました。

 

 配備直前の2012年9月、日米両政府はオスプレイの“安全性”に関する日米合意をかわしました。その中には、(1)人口密集地域上空を避ける(2)夜間訓練飛行を制限する―などが盛り込まれていました。これらはいずれも「できる限り」、「運用上必要な場合を除く」といった“抜け穴”だらけです。実際、沖縄ではオスプレイ配備以降、夜10時以降の夜間訓練が急増しました。

 

 ところが日本政府はこれまで「日米合意は順守されている」として、無法な訓練を規制することなく野放しにし続けてきました。その結果が、夜遅く発生した今回の事故です。

 

 オスプレイが墜落した名護市安部(あぶ)は、辺野古新基地が建設された場合、オスプレイの場周経路となります。安部の住民は騒音と事故の恐怖にさらされることがあらためて示されました。

 

 「安全」神話を振りまき、沖縄県民を二重三重に欺いてきた安倍政権の責任は重大です。

 

日本からの撤退こそ
全土訓練・出撃拠点化

 

 今回の事故は沖縄県だけでなく、日本全国の問題です。日米両政府は50機を超えるオスプレイを配備し、日本全土を訓練・出撃拠点にしようとしているからです。

 

 普天間のMV22オスプレイ(24機)は、米海兵隊岩国基地(山口県)に接岸して米本土からの機体が陸揚げされました。同基地や米海軍厚木基地(神奈川県)、キャンプ富士(静岡県)などを拠点に訓練を繰り返しています。

 

 さらに、米空軍は2017年後半から特殊作戦機CV22オスプレイ10機を米空軍横田基地(東京都)に配備。首都のど真ん中で、MV22より事故率の高い同機を運用する計画です。

 

 陸上自衛隊もオスプレイ17機を19年度にも導入し、県営佐賀空港への配備を狙っています。また、陸上自衛隊木更津駐屯地(千葉県)をオスプレイの整備拠点に選定し、来年1月から運用を開始します。米軍・自衛隊双方のオスプレイを整備し、東京湾上で試験飛行も狙われています。

 

 今回、重大なのは、KC130空中給油機が参加しての訓練で発生した事故だということです。同機(15機)は「沖縄の負担軽減」の口実で普天間から岩国に移転されました。しかし、頻繁に沖縄に戻って訓練しています。

 

 「沖縄の負担軽減」どころか、本土と沖縄の一体的な基地強化であり、その中で今回の墜落事故が発生したのです。沖縄からも、そして日本全土からもオスプレイの撤退が求められます。

 

 

日米安保の是非問うとき
米側「配備は条約上の権利」

 

 沖縄の基地・兵力の大半を占める米海兵隊は、オスプレイの運用を前提に基地の大幅増強を進めています。

これらは(1)「耐用年数200年・オスプレイ100機収容可能」な辺野古新基地(2)東村高江の6カ所のオスプレイパッド(着陸帯)(3)伊江島補助飛行場(伊江村)内にある離着陸訓練場(LHDパッド)の大幅な拡張――などが柱になっています。

こうした基地強化を許さないために「辺野古新基地阻止」「オスプレイ配備撤回」を掲げる翁長県政を支える「オール沖縄」の団結の力が今こそ発揮されるときです。

 

 沖縄県議会では、米海兵隊軍属が20歳の女性を殺害した事件(今年4月)を受けて、在沖縄海兵隊の撤退を求める決議が可決されました。これを踏まえ、沖縄の基地強化を許さない全国的な連帯が求められます。

 

 これだけ県民あげて反対しているのに、なぜオスプレイ配備とそれに伴う基地強化が強行されるのか。米政府は「オスプレイ配備は日米安保条約上の権利」(パネッタ国防長官=当時)だと強弁していました。そうであるなら、「墜落」という、あってはならない事故が起こった今こそ、日米安保の是非を問うべき時期です。


「不時着」で説明不能
共産党議員が防衛省を追及

 

 MV22オスプレイ1機が13日夜、名護市安部沿岸の浅瀬で墜落した事故について政府は「不時着水」と伝えています。これに対し日本共産党の赤嶺政賢、宮本徹、斉藤和子の3衆院議員は14日、国会内で行われた聞き取りで、防衛省担当者に「墜落」ではないかとただしました。

 

 防衛省担当者は、「機体が制御不能になったわけではなく、パイロットの意思であそこに着陸したと聞いているために『不時着』という言葉を使っている」と説明しました。

 

 宮本氏は、「パイロットの意思で機体があんなにバラバラになるのか。最後まで機体を運転すれば『不時着水』といえるが、兵士はパラシュートで脱出したために、『墜落』ではないのか」と述べ、事実にそった説明を求めました。同省担当者は「機体のコントロールが利かなくなり、一定のところでもし機体をあきらめるということであれば、それはそれで…」と言葉を濁し、答弁不能になりました。


構造的欠陥有する機体

 

 オスプレイは、主翼の両端にあるエンジン・ナセルを“垂直→斜め→水平”へと向きを変えて、ヘリのように離着陸し、固定翼機のように水平飛行しますが、向きを変える際に機体が不安定になるという「構造的欠陥」があります。この間、米軍の分類で最も深刻な「クラスA」といわれる事故が相次いでおり(表)、今回の墜落事故でも機体が大破したため、「クラスA」に分類されるのは確実です。

 

オスプレイ・クラスA事故

 

■MV22

1991年 6月11日 試作機が離陸時に制御不能になり、転覆・墜落

92年 7月20日 着陸直前に右エンジンから出火、基地近くの川に転落(7人死亡)

2000年 4月 8日 着陸のため降下中、コントロールを失って墜落(19人死亡)

00年12月11日 機器の不具合により機体が操縦不能になり、墜落(4人死亡)

〜開発中止、07年から実戦配備〜

07年11月 6日 飛行中にエンジンから出火、緊急着陸

11年 7月 7日 アフガニスタンで離陸中、後方ドアが開いて兵士が落下(1人死亡)

12年 4月11日 アフリカ・モロッコで離陸直後、旋回中に追い風を受けて墜落(2人死亡)

13年 6月21日 訓練で着陸時に地表が燃えて胴体に引火、機体炎上

8月26日 訓練中に着陸失敗、機体が炎上

14年 5月19日 訓練中に後方ドアが開いて兵士が落下(1人死亡)

6月27日 沖縄・普天間基地で落雷による破損

15年 5月17日 ハワイで訓練中に砂嵐で失速、機体が大破・炎上(2人死亡)

12月 8日 太平洋上で揚陸艦への着艦失敗

16年10月26日 試験飛行中に基地への着陸失敗、先端部が破損

 

■CV22

09年 3月 2日 訓練で離陸直後、圧縮機失速、左エンジン故障で緊急着陸

10年 4月 9日 アフガニスタンで着陸失敗、横転。エンジン出力が低下?(4人死亡)

11年10月11日 アフガニスタンで離陸直後に衝突回避で急ブレーキ、右ローターが破損

12年 6月13日 編隊飛行中、先行機の後方乱気流に巻き込まれて後方機が墜落

※「クラスA」事故 損害額が200万ドル以上、死者発生、乗組員の全身に障害が残る場合など

※米海兵隊、空軍の公表資料を基に作成

(しんぶん赤旗 2016年12月15日)

国会提出ねらう共謀罪 もの言えぬ社会にさせぬ テロ対策は口実・思想を処罰 日本共産党法務部会長 仁比参院議員に聞く

  • 2016.10.27 Thursday
  • 10:07

 安倍政権は、臨時国会では法案提出を見送った共謀罪を来年の通常国会に持ち出そうとしています。その危険性や阻止するたたかいについて日本共産党法務部会長の仁比聡平参院議員に聞きました。

 

 

 過去の共謀罪をめぐる経緯を振り返ると、自民党政権は国際組織犯罪防止条約の国内担保法をつくる必要があるという口実で2003年、04年の通常国会、さらに05年の特別国会に共謀罪法案を提出しましたが、いずれも廃案になりました。

 

 共謀罪をつくることは思想、内心を処罰するということになる。これは犯罪の実際の行為のみを処罰するという現行刑法の大原則にも真っ向から反します。ここに国民の大きな怒りが寄せられて廃案になったのです。

 

 今回は、テロ等組織犯罪準備罪と「テロ対策」を冠した名称に衣替えしようとしていますが、思想や表現、内心を取り締まりの対象としようとすることでは全く同様です。

 

 従来の共謀罪法案への批判を意識して今回の内容には若干の変更がみられます。たとえば、犯罪主体を「団体」から「組織的犯罪集団」に変えて、対象は限定的であるかのようにしています。

 

2人以上は組織

 

 しかし、組織的犯罪集団とは、これまでの盗聴法や秘密保護法の議論で法務省自らが認めているように2人以上であれば組織であって、あたかも暴力団やテロ組織だけを指すかのように見せながら、実は市民団体や労働組合なども含まれるのです。法文上なんら限定的ではありません。

 

 また新法案は、犯罪の共謀だけでなく「準備行為」を要件に加えるとしています。しかし、犯罪の構成要件としては計画そのもので罪が成立します。実際に罰を科すことができるかどうかの要件として、準備行為をおいているにすぎないわけですから内心を処罰するということ自体はなんら変わりません。

 

 結局、犯罪かどうかの解釈がすべて捜査機関にゆだねられてしまうということになり極めて危険です。それは権力的で卑劣な捜査が市民生活を脅かすことにもつながります。

 

 拡大された盗聴法、大分県警がおこなっていたような盗撮、捜査機関が描いたストーリーに従って市民運動や労働組合、政党に干渉するための密告・スパイの奨励などがテロ等組織犯罪準備罪の名目で横行しかねません。

 

 そもそも政府が批准のために共謀罪が必要だという国際組織犯罪防止条約は、各国が「国内法の基本原則に従って、必要な措置をとる」と規定しており、共謀罪の新設は求めていません。

 

 安倍政権が共謀罪でやろうとしていることは、テロ対策の名による思想・内心の弾圧。戦前の治安維持法体制の現代版です。

 

 秘密保護法や盗聴法、沖縄県の高江や辺野古で機動隊がやっているような蛮行と一体となった、ものが言えない社会、戦争する国にむけた強権と独裁の社会体制づくりだと思います。

 

たたかい広げて

 

 臨時国会で法案を提出するかどうか政府与党内で議論したと思いますが、反対の世論が強いのをみて提出すれば逆に国会運営に支障があるかもしれないと、今回は出さないとしただけです。提出の機をうかがっていることは、はっきりしました。

 

 いま大切なのは世論を盛り上げて法案を提出させないことです。国民運動の一つの大きな課題として国会内外のたたかいを広げていきたいと思います。(しんぶん赤旗 2016年10月27日)

臨時国会 安倍暴走政治と対決 党国会議員に聞く

  • 2016.09.25 Sunday
  • 23:59

沖縄 米軍基地 民意は明白、撤去を  赤嶺政賢衆院議員

 

―安倍暴走政治の下での臨時国会となります。

 

 沖縄県東村高江へのオスプレイパッド(着陸帯)建設の強行や、話し合いを無視した一方的な裁判と不当判決、名護市辺野古への米軍新基地建設工事再開の動き、米軍伊江島飛行場での一方的な建設工事強行など、暴走が牙をむいて沖縄県民に襲い掛かっています。

 

 しかし、県民対安倍政権の対決は、2014年の名護市長選挙から始まった怒濤(どとう)の流れの中で、沖縄県知事選、総選挙、その後の県議選、参院選と、新基地建設を争点にした大きな選挙で、「新基地はつくらせない」という民意は一度も負けたことがありません。

 

 参院選では、現職大臣を追い落とし、「オール沖縄」の伊波洋一さんを押し上げました。「陸にも海にも新しい基地はいらない」という民意は、これ以上ないほどに明確です。

 

 こうした民意を顧みることなく、手を緩めることなく襲い掛かる安倍政権に対して、「沖縄は絶対に負けない。勝つまでたたかう」というのが県民のスローガンになっています。

 

 高江では、全国から500人もの機動隊員を動員して、抗議に集まる市民を強制的に排除するなど、民主主義や人権を踏みにじったオスプレイパッド建設が強行されています。

 

強固になる団結

 

 16日には、辺野古埋め立て承認取り消しの撤回を求めた“是正措置”に翁長雄志知事が従わないのは「違法」だとして国が県を訴えた裁判で、「是正指示に従わないのは違法」だとする不当判決が出ました。

 

 国と県の主張を比較検討することなく、「普天間飛行場の危険性除去のためには辺野古埋め立てしかない」という国の言い分そのままに、一方的に国が正しいとする、“唖然(あぜん)とする”判決でした。県民の反発はますます強くなり、団結はいっそう強固になっています。

 

 安倍政権のやり方、沖縄でいま起こっていること、その理不尽さに沖縄県民がたたかっていることを国民の前に明らかにし、国会の中で安倍首相を追及することが非常に大事になっています。

 

―民意に追い込まれる中での暴走ですね。

 

 だからこそ、安倍政権は、単に強権的、強硬的手段をとっているだけではなく、暴走の中身は、法律を全く無視した、無法になっているのです。


法的根拠示せず

 

 例えば、高江のオスプレイパッド建設に自衛隊ヘリを動員したことについて、防衛省は法的根拠をまったく示せません。辺野古への米軍新基地建設に向けての環境アセスメントでも、準備書から評価書に至るまで、まともに県庁に届けられたことはありませんでした。

 

 安倍政権は、新基地をつくることがどれだけ困難なのかを目の当たりにし、県民の反撃におびえています。民意に追い詰められた結果、より強硬に出ざるを得ないという姿です。

 

 同時に、いま、新基地建設反対の「オール沖縄」のたたかいが、日米安保への賛否を超えて、ゆるぎない団結、信頼関係に結ばれたものとなっているのは、祖国復帰のたたかいなど、この70年間の沖縄県民のたたかいの歴史の大きな到達点です。

 

 14年以来の一連のたたかいは参院選に影響を与えました。私たちが、どんな強権的なやり方にも屈しないでたたかい続けることが、次の国政選挙でも、野党と市民の共闘をさらに強化する道にもつながっていくと考えています。

 

 いま、沖縄県選出の国会議員は衆参両院で全員が「オール沖縄」の議員です。現場に足を運び、県民とともにたたかっている「オール沖縄」の議員の質問時間も増えました。6人の議員が力を合わせて、県民の民意、決意に応えていくような論戦に取り組みます。【聞き手 山田英明 写真 小酒井自由】
(しんぶん赤旗 2016年9月25日)

有事の民間船動員請け負い会社 登記住所に事務所無し 巨額な契約 疑問の企業実態 大手商社「双日」内に

  • 2016.09.23 Friday
  • 23:59

 安倍自公政権のもとで進められている、民間船員を予備自衛官として戦争に動員する計画。全日本海員組合が「事実上の徴用だ」と抗議するなど、重大な問題となっています。この問題をめぐって、有事の際に民間船舶を使用する事業契約を防衛省と結んだ船舶会社が、登記簿上の会社所在地に事務所が存在せず、大手商社内に間借りしていたことが明らかになりました。(藤沢忠明記者)

 

今年2月に設立

 

 この会社は、「高速マリン・トランスポート株式会社」。日本共産党の仁比聡平議員が、3月25日の参院予算委員会で追及した際、中谷元・防衛相=当時=は、「自衛隊のために船舶を運航してもらう」とのべ、有事の際に「危険地域」に砲弾や弾薬を運ぶことや、船員を予備自衛官にして動員することを認めました。また、米軍の人員や物資の輸送についても「そういう事態は排除できない」と答えるなど、民間船員をアメリカの戦争支援に動員する危険な実態が浮き彫りになりました。

 

 高速マリン・トランスポートの登記簿などによると、同社は、自衛隊を輸送する民間船舶を所有するため、フェリー会社など8社が出資して、ことし2月19日に設立。防衛省との契約は、3月11日付で結んでいます。資本金は5000万円です。

 

 所有するフェリーは、津軽海峡フェリー(北海道函館市、資本金2000万円)の「ナッチャンWorld」(1万712総トン)と、新日本海フェリー(同小樽市、資本金19億5000万円)の「はくおう」(1万7345総トン)。

 

 役員は3人で、代表取締役は、大手総合商社「双日」(東京都千代田区、資本金1603億円)の情報産業・航空事業部長。あと2人の取締役は、津軽海峡フェリーの副社長、新日本海フェリーの取締役となっています。

 

 登記簿の本社所在地は、東京都千代田区内幸町。訪ねてみると、双日が入居する高層ビル。ロビーなどで、高速マリン・トランスポートの社名を見つけることはできませんでした。ビル3階にある総合受付で聞いても「そういう会社は入居していません」。

 

商社住所で登記

 

 本紙の「会社の実態があるのか」との質問に、双日広報は、「実在はしている。当社のものが取締役になっているので、(登記簿の住所は)当社と同じになっている。営業担当が数名いるが、(高速マリン社が)会社として(事務所の)スペースを設けているわけではない」と答えました。

 

 防衛省と高速マリンとの契約は、2025年12月まで約250億円という膨大で、民間船員を戦争に動員するという危険なものであるにもかかわらず、こうした会社の実態には、疑問が残ります。(しんぶん赤旗 2016年9月23日)

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