189-衆-経済産業委 電気事業法等改正案について質問 真島省三衆院議員

  • 2015.04.22 Wednesday
  • 23:57
○真島委員 日本共産党の真島省三です。
 本法案は、一昨年の電気事業法改正に始まるいわゆる電力システム改革の第三弾、総仕上げの法案であるとともに、都市ガス、熱供給事業も含めたエネルギー 産業全体を完全に自由化しようとするものです。それだけに、これまで段階的に広げてきた電力事業の自由化が国民生活や産業活動に何をもたらしてきたのか、 そのメリット、デメリットをしっかり検証することが法案審議の大きな前提になると思います。
 そこで、きょうは、国民の関心が高い電気料金の問題について、小売完全自由化後も、どう公正で自由な競争を促進しつつ公共料金としての適正さを確保する のか、そのために、情報の開示などの透明性の確保のルールや消費者参画の機会の確保の仕組みなどをどう実効性あるものにするのか、主に掘り下げていきたい と思います。
 第二次大戦後、発送電一貫体制の電力九社が誕生し、その後、沖縄の本土復帰によって沖縄電力が設立されたことで現在の十電力体制となり、それ以来、エリア内の発電、送電、配電、小売の全てを地域独占の電力会社が担ってきました。
 この間の電力自由化の対象は、二〇〇〇年の三月から三度にわたり拡大をされてきましたけれども、その拡大の時期と対象、自由化部門の占める割合はどのように推移してきたでしょうか。

○上田政府参考人
 お答え申し上げます。
 電力小売事業の自由化の対象でございますが、沖縄を除きまして、まず、二〇〇〇年三月から特別高圧需要、これは原則二千キロワット以上でございますが、 それに対しまして。それから、二〇〇四年四月から特別高圧需要と高圧需要、これは原則五百キロワット以上でございますが、その一部に対しまして。さらに、 二〇〇五年四月から特別高圧需要及び高圧需要の五十キロワット以上、こういった需要に対しまして自由化の対象を拡大してまいりました。
 販売電力量のうち自由化部門の占める割合でございますが、最初の二〇〇〇年三月時点で二六%、それから二〇〇四年四月時点で四〇%、二〇〇五年四月時点で六一%となっておりまして、それ以降はおおむね約六〇%程度で推移をしているところでございます。

○真島委員
 政府は、二〇一六年から一般家庭向けの電気の小売業への新規参入が可能になって、競争の促進が期待されると言うんですけれども、手放しでそうなっていくでしょうか。
 この間の小売の部分的な自由化の経緯を配付資料一に整理しております。この数字は二〇一三年度末の数字となっていますが、工場やオフィスビルなど大口電 力を対象とした自由化部門には、新電力が参入して一般電気事業者とともに電力供給を行っておりますけれども、販売電力量に占める新電力のシェアは直近で 何%になっているでしょうか。

○上田政府参考人
 電力調査統計に基づきますと、平成二十五年度におきます特定規模需要、電力自由化部門ということでございますが、それに占めます新電力の販売電力量は四・一七%となっております。

○真島委員
 全国ベースでたったの四・一七%なんですね。
 一般電気事業者のエリアごとに見た場合、新電力の参入事業者数と販売電力量に占める割合はどうなっているでしょうか。

○上田政府参考人
 お答え申し上げます。
 同じ電力調査統計に基づきますと、平成二十五年度におきます一般電気事業者の供給区域ごとに見てみますと、販売実績のある新電力の業者数は、最も多い東京電力の管内では三十四社、それから最も少ない沖縄電力管内ではゼロ社、全国平均では十一・二社となっております。
 また、販売電力量に占める割合は、最も多い東京電力管内では八・一七%、最も少ない沖縄電力管内では〇%、全国平均で先ほどの四・一七%となっておるところでございます。

○真島委員
 北海道が一%、東北が一%、東京は今言われたように八%台で、中部が一・五%、関西が四・数%、北陸は数字が出ないぐらい少ないんですね、中国一%、ほかのものも軒並み一%とかそういう水準ですよね。
 それで、六割を自由化したんですが、競争原理が働かずに、自由化部門は事実上規制なき独占状態に今なっているわけです。
 さて、福島第一原発の事故の後、二〇一二年の四月に東京電力が自由化部門の電気料金を値上げしました。規制部門の値上げは大臣の認可が必要なので、認可 不要の自由化部門を先行して値上げした。このとき、値上げ方針を発表した当時の社長さんは、値上げは事業者としての義務というか権利だと公言をし、値上げ に応じなかったら電気をお届けするのが難しいと、供給停止もあり得ると言わんばかりのおどし文句を吐いて大きな批判を呼びました。
 また、私の地元の九州電力も、二〇一三年の値上げの申請のときに社長さんが、原発はことしのうちに再稼働させていただく、原発が稼働しなければ電気料金を引き上げる可能性があるというおどし文句を繰り返して大変な怒りを呼びました。
 電気が欲しければ値上げも我慢しろ、値上げが嫌なら原発を動かせ、まさに絵に描いたような独占の弊害ですよね。
 法案では、現在は自由化対象外となっております一般家庭も含む規制部門まで完全自由化にするというものですが、市場で圧倒的に力を持っている一般電気事業者が今後一方的に値上げを押しつけるやり方を許さないという仕組みはどのように講じていくんでしょうか。

○宮沢国務大臣
 小売の全面自由化後、現在の一般電気事業者に対しまして一定の規制をかけることとしております。それは、競争が十分に行わ れ、消費者保護の観点から問題がないと確認できるまでの間、その間につきましては、いろいろ自由料金の掲示ももちろんできますけれども、少なくとも需要 者、使う側、使用者が望むのであれば、現行の供給約款と同じ料金により電気の供給を行わなければならないという料金規制を経過措置として課すこととしてお ります。
 したがって、今と同じレベルの料金及び料金体系を望む方についてはその方式で支払いを行えばいいわけでございまして、これについてはもちろん経産大臣の認可に係らしめますので、値上げが起こる、こういうことではないと思っております。

○真島委員
 独占禁止法の第八条の四は、寡占産業で有効な競争がなく弊害が発生している場合には、公正取引委員会は、独占的状態にあるとして、トップの企業などに対して、事業の一部の譲渡その他競争を回復させるために必要な措置を命ずることができるとなっております。
 独禁法の第二条第七項は、この独占的状態というのは、次の要件に該当する市場の状態だと。一つは、その産業の年間供給額が一千億円を超えている規模、二 つが、首位産業の市場シェアが五〇%を超えているか、または上位二社の市場シェアが七五%を超えていること、三つが、他の企業がその産業に入ってくること が難しいこと、四つが、需要が減ったりコストが下がっても価格が下がらないこと、五つが、過大な利益を上げているか、または販売費及び一般管理費の支出が 過大であることというふうに具体的に指摘しております。
 今の、十電力で自由化された部門の市場シェアの九五%を超えているという状態から完全自由化していくわけなんですが、その結果、いわゆる規制なき独占に 一気に陥っていくという可能性が非常に高いと思うんですよね。先ほど大臣の言われたことはあくまでも経過措置であって、自由化した後に規制なき独占に陥っ ていく可能性は否定できないわけですよね。
 それで、ちょっとお聞きしたいのは、先ほど言ったように、二〇〇〇年から自由化を進めて十五年たっているわけです。この十五年間、自由化部門で競争原理がなぜ働かなかったのか、その原因はどう見ておられるでしょうか。

○上田政府参考人
 確かに、現状、先ほども申し上げましたけれども、新規参入者のシェアは自由化された需要の約四%ということでございまして、活発な競争が行われているとは言いがたいという側面があると考えております。
 その理由でございますけれども、一つには、電源の大半を保有する一般電気事業者が区域を超えた競争を十分に行わなかった、あるいは、卸電力取引市場の活 用への取り組み、こういったものが不十分であったといったことが言えると思います。また、送配電網そのものへのアクセスの中立性確保といったことにも課題 があったと考えております。それから、家庭等の小口部分につきましては小売はまだ自由化されていないという状況にあったわけでございますので、一般電気事 業者が自由化部門で積極的な競争を行わなくとも一定の独占的な市場が確保されているといったことが要因であると考えております。

○真島委員
 電力システム改革の目的の一つとして、電気料金の最大限の抑制ということを掲げられておりますけれども、御承知のように、我が 国に先行して電力自由化が実施されている欧米の事例、税金や再エネ賦課金の影響もありますけれども、電力システム改革によって手放しで電気料金が低下する とは一概に言えないという状態です。
 そして、電力十社の発送配電一貫体制の地域独占の弊害をなくしていくということは当然なんですけれども、同時に、これまでの自由化の経過を見る限り、こ の十社が圧倒的にシェアを独占している現状から、自由化すれば規制なき独占に陥るんじゃないか、そして、電気料金の原価がブラックボックス化してしまっ て、既に完全自由化されておりますLPガスの業界のように、料金の高どまりを招きかねないんじゃないかという心配があるわけです。
 今求められているのは、電気料金にかかわる情報開示のルールを義務づける、そして、国民に開かれた公正な市場と競争条件の整備を進めて、消費者、需要家の選択肢を拡大する、そういう電力システムの制度設計だと思うんですね。
 国民の中には、小売の全面自由化で電力会社とか料金メニューを自由に選べるようになるということに期待もあります。同時に、原子力や火力など、巨大な発 電事業が届け出制になることに伴って、原発の使用済み燃料の処理や廃炉経費などの発電コストが一層見えなくなる。さらに、公聴会も廃止されますので、国民 が直接意見を述べる場がなくなるということで、託送料金を含む原価情報のブラックボックス化が進んでいくんじゃないかという危惧があります。国民が電力会 社を自由に選択するためには、電気代のもとになっているコストや電源構成等の情報開示が不可欠だと思うんですね。
 そこで、今後の情報開示のあり方について伺いたいんですけれども、その前に、まず現行の仕組みについて確認をいたします。
 配付資料の二をごらんください。現在、規制部門の電気料金を引き上げる場合には、電気事業法第十九条第一項に基づいて経済産業大臣の認可を受ける必要が あります。そして、経産大臣は、認可に際して、公聴会を開き、広く国民の意見を聞かなければならないと第百八条に定められております。
 さらに、物価担当官会議申し合わせに基づいて、消費者庁との協議に加えて、沖縄電力を除く電力九社の電気料金は重要な公共料金に当たる、だから、物価問題に関する関係閣僚会議に付議され、了承を得た後、大臣認可、値上げ実施というふうになるわけですね。
 東日本大震災の後、電力各社が相次いで値上げを申請しました。その申請日、認可日、規制部門、自由化部門、それぞれの値上げ率をお答えください。

○上田政府参考人
 お答え申し上げます。
 東日本大震災後に行われました電力会社の値上げ申請、認可に基づく電気料金の改定でございます。
 自由化部門は対象外でございます。当事者の交渉によって定められるものでございます。
 規制部門について申し上げますと、まず東京電力につきましては、平成二十四年の五月十一日に申請がなされ、同年七月二十五日に認可がされました。値上げ率は規制部門で八・四六%でございます。
 関西電力につきましては、これは一度目、二度目の値上げがあるわけですが、一度目の値上げにつきましては、平成二十四年十一月二十六日に申請がされ、平成二十五年四月二日に認可がされました。値上げ率は、規制部門でございますが、九・七五%でございます。
 九州電力につきましては、平成二十四年十一月二十七日に申請がされ、平成二十五年の四月二日に認可がされました。値上げ率は六・二三%でございます。
 東北電力につきましては、平成二十五年二月十四日に値上げ申請がされ、平成二十五年八月六日に認可がされました。値上げ率は八・九四%でございます。
 四国電力につきましては、平成二十五年二月二十日に申請がなされ、二十五年の八月六日に認可がされました。値上げ率は七・八〇%でございます。
 北海道電力につきましては、これも一度目の値上げが平成二十五年四月二十四日に申請され、平成二十五年八月六日に認可がされました。値上げ率は七・七三%でございます。
 中部電力につきましては、平成二十五年十月二十九日に申請がなされ、平成二十六年四月十八日に認可がなされました。値上げ率は三・七七%でございます。
 次に、北海道電力につきまして、これは震災後の二度目の値上げになるわけでございますが、平成二十六年七月三十一日に申請がなされ、同年十月十五日に認 可がされました。値上げ率は一五・三三%でございますが、二十七年三月末までは激変緩和措置として一二・四三%の値上げになっております。
 それから、現在、関西電力の値上げの申請が二十六年十二月二十四日に行われたという状況でございます。
    〔委員長退席、富田委員長代理着席〕

○真島委員
 自由化部門も値上げ率はわかっているわけなんですが、あえて言われませんでした。最初の二〇一二年から二〇一三年の値上げの際は、認可の要らない自由化部門は、どこもほぼ規制部門の二倍の値上げ率なんですよ。
 それで、現在の規制部門の電気料金は、電気事業のために必要な経費に事業報酬を加えた総括原価方式で決められております。この総括原価方式は、もともと 事業者の投資費用の確実な回収の保証、それと独占価格を規制して需要家の保護を図るということが目的だったんですが、電気料金の値上げ申請のときしか国の 認可が必要でないとされたために、電力会社が積み上げた原価が本当に電気事業に必要なものかどうかというのが査定されてこなかったんですね。だから、長 年、ブラックボックスと呼ばれる状態になったわけです。
 そういう中で、過剰な設備投資や広告費など電気事業に関係のない経費も原価の中に入ってくる、そして、総括原価が膨らんだらそれに応じて算出する事業報 酬も膨らみますから、電力会社の利益はますます大きくなるという、とんでもないことになっていったわけです。電力会社はこの制度に甘えて、経費節減などの 経営努力を怠ってきたというのがこの間の実態です。
 二〇一二年三月の電気料金制度・運用の見直しに係る有識者会議報告書で、電気料金認可プロセスにおいて、中立性、客観性を確保しつつ、外部専門家の知見 を取り入れる必要性が指摘されたことを受けまして、総合資源エネルギー調査会総合部会のもとに電気料金審査専門委員会が設置され、電力会社の申請を受け て、原価の中に電気事業と関係のないものが含まれていないかが精査されてきました。
 これによって、例えば、二〇一三年に関西電力と九州電力の認可申請で査定されたポイントの中には、一人当たりの役員報酬の削減、顧問への報酬及び九州電 力の役員の増員は認めないということ、燃料費は将来の調達価格削減努力を織り込んで原価査定を行うべきだ、また、広告費や寄附金等は原価算入を認めない と。電力会社全体で申請した値上げ率の四・六%から一・二%程度がその査定の中でカットされてまいりました。
 この専門家の査定に加えて、電気を使用する需要者が直接経済産業省や電力会社に意見を述べる重要な機会として役割を果たしてきたのが公聴会なんですね。
 私の地元の九州電力が値上げ申請をした際に、二〇一三年の一月三十一日と二月一日の二日間、公聴会が福岡市で開かれましたが、改めてその公聴会の会議録を読み直してみました。
 この公聴会には、電気料金審査専門委員会の委員長と延べ四人の委員、九電からは瓜生社長らが出席をし、二日間で三十六人が意見陳述をしております。陳述 者は一人を除いて電気料金の値上げに反対をし、ほとんどの陳述人の方が、値上げは原発再稼働へのおどしだということで九電の姿勢を鋭く追及した。
 NHKや地元の民放五局がそれを取材して、九電の値上げに反発の声相次ぐ、九電不信の色濃くという大きな報道をして、注目を集めました。
 この九州電力の公聴会に出席していた電気料金審査専門委員会の委員の方が、陳述人が、委員会で出された公表資料を大変丁寧に読み込んでおられて、的確な質問をされておられる、そのことに感銘を受けましたと述べられているんですね。
 公聴会という国民参画の仕組みが非常にうまく機能していると思うんですけれども、大臣はこのことをどう評価されておられるんでしょうか。

○宮沢国務大臣
 一昨年の九州電力の値上げに際しまして、公聴会を開催して、役員報酬のカット、燃料調達の効率化などについて大変厳しい御意見をいただいたと伺っております。
 こうした意見を踏まえつつ、専門家や消費者代表などから構成されている電気料金審査専門委員会において厳正な審査を行っていただき、人件費や燃料費などについて、事業者からの申請よりも値上げ幅の圧縮を求めることといたしました。
 このように、小売料金の認可のプロセスにおきましては、消費者の方々から直接御意見を伺い、いただいた御意見を認可に反映させることは必要であり、有益であろうと考えております。

○真島委員
 今大臣がおっしゃったように、本当に必要で有益な機会だと思うんですね。
 九州電力の公聴会での柳明夫さんという方の陳述の要点を紹介したいと思うんですが、この方は、福岡県内の中小・小規模事業者の集まりであります福岡県商 工団体連合会の当時の事務局長さんなんですけれども、大幅な料金の値上げは増税や社会保険料などの負担増に苦しんでいる家計や中小企業の経営を脅かして、 地域経済に悪影響を与えると。九州電力は、今回の値上げ案は原発再稼働を前提にしたものだと言っている、再稼働がなければ三五%も値上げが必要だという試 算を示しているけれども、これは再稼働への圧力じゃないかと。
 火力発電の燃料費が増大しているということを理由にしているけれども、九電はLNGを諸外国から極めて高い値段で購入していて、その原価さえ公開せず に、安く調達する企業努力も非常に不明だと。事業報酬は、資産価値の高い原発や核燃料廃棄物が多いほど高くなる仕組みになっているじゃないか、役員報酬 は、身を切る努力をしたといっても、一人平均四千万円余りあるじゃないか、大口利用者には安い料金で電気を供給しているのはおかしいじゃないか、こういう ことを見直さずに、家庭や中小企業に負担を押しつけることは認められないと。
 そして、原発がなくても電気は足りている、暑い夏を乗り切った経験が示しているじゃないか、一たび事故を起こせば破滅的な損害をもたらす、処理不能な核のごみを出し続ける原発は必要ない、電気料金の値上げにも再稼働にも反対だというふうに意見表明されているんですね。
 経産省や電力会社にとってちょっと耳の痛いようなこういう意見も含めて、率直に聞く場になっているわけです。
 この柳明夫さんに公聴会に参加した感想を先日聞きました。
 そうしますと、参加する前は、陳述者の公募の段階で、原発反対の立場だと選別されて落とされるんじゃないかと思っていた、公聴会も、もしかしたら九電の 関係者がたくさん来ていて、やらせ陳述をするんじゃないかと心配していた、しかし、選別もやらせもなくて、極めて公正で真摯な運営で感動したとおっしゃっ ております。経産省を褒めているわけですね。
 また、九州電力の社長に直接物が言える、社長と直接意見交換を消費者が、需要者ができる場はほかにない、その後の電気料金審査専門委員会の議事録や経産 省のまとめも読んだけれども、公聴会で発言した内容が取り上げられて反映されていて、二度感動したというふうにおっしゃっていました。
 そういうことで、福島事故を通じて、電気を使う一人一人の皆さんが、今まで深く考えずに当たり前のように使っていた電気が、どこで生み出されて、どう やって運ばれてきたのか、電気の多くが原発によって生み出されてきた、原発が一たび事故を起こしたらどういう事態になるのかということを非常に深く考え て、この公聴会にも臨まれているわけですね。
 私は、この公聴会の陳述人の皆さんが真摯に意見を述べている、九州電力の社長さんに直接ただしているやりとりを見まして、この公聴会、正確で十分な情報 を得たいんだ、納得できる説明をしてほしいんだ、公正で持続的な社会の形成に積極的に参画していきたいんだという消費者がその中で育っていると思うんで す。電気事業者のトップが消費者の皆さんのそういう声をじかに聞いて対話する、非常に画期をなす機会になったというふうに感じました。これは、三月に閣議 決定されております消費者基本計画が目指している方向とも合致するものだと私は思うんですね。
 こうした到達点を生かすならば、公益事業である電気事業、そして公共料金である電気料金は、自由化をした後も、透明性や公開性を確保するとともに、国民 が関与して民主的な監視を行うルールをつくっていくべきじゃないかと思うんです。そうしてこそ、国民の公正で自由な選択ができる。
 そういうことで、改めてお聞きしたいんですけれども、そもそも公共料金というのは何でしょうか。
    〔富田委員長代理退席、委員長着席〕

○河津政府参考人
 お答え申し上げます。
 公共料金につきましては、法律上の定義はございませんけれども、一般に、政府や地方公共団体といった公的機関が料金や価格の水準の決定や改定に直接かかわっているものを総称して公共料金と呼んでおるところでございます。
 具体的には、電気料金もそうでございますが、鉄道料金あるいは郵便料金などが該当しております。

○真島委員
 それで、主な公共料金の家計支出に占める割合、これが高いものを五つ、品目とウエートをお答えください。

○河津政府参考人
 お答え申し上げます。
 消費者物価指数におきまして、家計調査をもとにした一世帯当たりの品目別支出金額、ウエートというのがございます。それの中で、公共料金につきまして、高いものから順に、その項目とウエートを申し上げさせていただきます。
 まず、電気代、ウエートが一万分の三一七。次は、診療代、同じく一万分の一九六。水道代が一〇〇。都市ガス代が九六。それから、固定電話通信料が九三となっております。

○真島委員
 今お答えになったように、家計支出に占める公共料金の中で、電気代が突出して高いですね。二〇一二年以降の値上がりで、家計支出に占める割合、私はさらに高まっているんじゃないかと思うんです。
 電気事業法の第一条は、この法律の目的を、電気の使用者の利益を保護する、及び、公共の安全を確保し、及び環境の保全を図ることとしております。電気と いうのは、都市機能を維持し、人々が日常生活を送る上で必須の公共公益設備、つまり、ライフラインであり、社会生活基盤と社会経済産業基盤を形成するイン フラです。電気事業は公益事業であり、たとえ全面自由化によって小売料金の規制が撤廃されたとしても、電気料金は公共料金中の公共料金だと私は思うんです ね。それだけに、事業の公益性、公共性を踏まえた情報開示や消費者保護のルールが必要だと思うんです。
 二〇一三年の七月に取りまとめられました公共料金等専門調査会報告では、「公共料金の改定に消費者の利益が適切に反映されるためには、消費者参画の実質 的な確保が行われる必要がある。」として、料金改定認可申請等を検討、審議する場への消費者の参画、公聴会開催等、広範な消費者の意見を聴取する場の設定 の必要性を指摘しております。
 この中では、公聴会について定めがない場合であっても、「料金改定認可手続きにあたって、可能な限り、消費者の意見を聴取する場(「消費者との意見交換会」等)を設定すべきである。」とも指摘をしています。
 三月二十四日に閣議決定されました消費者基本計画では、消費者が主体となって選択、行動できる社会の形成のために、公共料金の適正性の確保が重要だと指摘をしておりますけれども、これは具体的にどうすべきだと記載されておりますか。

○河津政府参考人
 御指摘の消費者基本計画におきます公共料金、先ほど申し上げましたが、公的機関が料金や価格の水準の決定、改定に直接かかわっているものというところにつきましての記述を読み上げさせていただきます。
 政府の規制する料金又は価格である公共料金等の新規設定及び変更に係る決定、認可などを行うに当たっては、消費者基本法第十六条第二項の規定の趣旨を踏 まえ、消費者に与える影響を十分に考慮することが求められており、決定過程の透明性、消費者参画の機会及び料金の適正性の確保に向けた課題を検討し、実施 する。
こういうふうに記載されております。

○真島委員
 この消費者基本計画策定作業をしていた消費者委員会の議事録を読みますと、公共料金の決定過程の透明性を確保するという案文に 対して、経産省から何か反論があったようなんですけれども、どんな意見が経産省から示されて、そのことによって案文はどのように変わったんでしょうか。

○河津政府参考人
 御指摘の点は、本年三月十日に消費者委員会の本会議が開かれておりまして、そこでのやりとりであろうかと存じます。
 この際の議論でございますが、公共料金等の新規設定及び変更につきまして、先ほど申し上げたところでございますが、その料金認可などの決定過程の透明 性、消費者参画の機会について、公共料金の部分については明確に記載がされている、そういう案をお示ししたところでございますが、その一方で、料金の自由 化を行う分野につきましてはこうした記載がないということについての御意見であったということで、承知をしているところでございます。
 この議論を踏まえまして、料金自由化を行う部門、公共料金から外れていくところにつきましてどうするかというところの記載につきまして、若干の字句の修 正ということを関係省庁と調整しまして行いまして、最終的には、その三日後に消費者委員会の方から、消費者基本計画の案については妥当であるという答申を いただいたところでございます。

○真島委員
 案文がどう変わったか、お答えにならなかったんですけれども、料金決定の過程の透明性を確保するということが、誤解を招かない ように、「料金自由化を行う分野についても、引き続き消費者利益を確保することが重要であり、」と、透明性を確保するというのが案文から落とされているん ですね、経産省の意見を受けて。そこには、誤解や懸念を招くという説明がされているわけなんです。
 これはとんでもない話で、先ほど言いましたように、たとえ自由化されたとしても、公共料金であることには変わりがないんですよ。だから、安倍総理も、衆 議院の本会議で、我が党の藤野保史議員の質問に対して、小売料金規制の撤廃後は、引き続き厳格な市場監視を行うとともに、消費者の立場からどのような情報 開示を求めるのか、検討してまいりますと答弁されていると思うんですね。だから、手放しで、全て事業者任せでいいはずじゃないと思うんです。
 この自由化によって電気事業法上の公聴会の規定がたとえなくなったとしても、今でも条文上には何の枠組みもない消費者庁との協議とか物価問題閣僚会議へ の付議ということがやられているわけですから、消費者目線の独自の検証をやるとか、あるいは、国民生活全般に与える影響を踏まえた協議、これは今でもやっ ているわけですから、引き続き国民が直接参加する何らかの仕組みを検討していくべきじゃないかと思うんですけれども、どうでしょうか。

○平副大臣
 今委員が御指摘いただいた消費者庁との協議、関係閣僚会議への付議については、繰り返しになりますが、政府が料金の価格の水準 の決定や改定に直接かかわっているという公共料金の性質に鑑みて実施をされているものでございますから、料金が自由化されたものは、その対象とはなりませ ん。
 一方で、消費者基本計画が三月二十七日に閣議決定をいたしました。先ほど御紹介をした部分に続いて、
 なお、料金自由化を行う分野についても、引き続き消費者利益を確保することが重要であり、消費者が多様なメニューの中から適切な選択を行うことができる よう、小売全面自由化の実施に際して、小売事業者が提供するサービスの内容に関する消費者の理解を増進するための情報提供の推進等の取組を行う。
となっておりますので、しっかりとこの閣議決定に沿って取り組んでまいりたいと思っております。

○真島委員
 この間の電気料金の審査では、経産省の専門委員会と別に、消費者庁も独自の検討チームをつくって、査定方針を取りまとめてきて いるんですね。そこでは、東電の値上げ申請に対して、福島第一原発の五、六号機、第二原発の四つの原子炉の減価償却費、事故炉の安定化維持費用、賠償対応 費用、稼働していない日本原電の東海第二原発からの購入電力料などは原価に算入すべきでないという意見をまとめておられます。
 このとき、原価に算入すべきでないと指摘したこれらの費用は、その後、取り扱いはどうなっているでしょうか。

○河津政府参考人
 お答え申し上げます。
 まず、時系列で御説明をさせていただきますが、東京電力から申請がございましたのが平成二十四年五月十一日でございます。その後、消費者庁におきまして は、この協議を受けるに際しましての視点、ポイントということで、五月二十九日の時点でチェックポイントと題する文書を作成し、資源エネルギー庁に提出を してございます。
 その後、消費者庁におきましては、このチェックポイントの内容をさらに精査する、充実させるという意味で、有識者によります東京電力の家庭用電気料金値上げ認可申請に関するチェックポイント検討チームを立ち上げまして、これを六月十二日に設置したところでございます。
 御指摘の点は、この検討チームの内容であるかと存じます。この点につきましては、消費者庁としても意見として資源エネルギー庁に提出をし、その後、協議を行ったわけでございます。
 その協議の結果、減価償却費につきましては、会計上の取り扱いとして、事業者として正式に廃炉の決定を行っていない以上、原価参入を認めることはやむを 得ない、あるいは、これによって会計上資産価値の減損が行われた場合、公的資金の投入等、財務基盤の強化によって、賠償、原子炉廃止措置、電気の安定供給 の同時達成を図る枠組みに支障を来すおそれがあるということ、それから、賠償対応費用及び安定化維持費用につきましては、これが原価算入されない場合、原 子炉廃止措置、賠償といった責務が果たせなくなるとともに、国民全体の負担によらざるを得なくなるといったことから、原価算入を認めるということになった ものでございます。

○真島委員
 消費者の立場で筋を通してほしかったんですけれども、この過程で、事業所管庁である経産省の視点だけではなくて、消費者庁が消 費者の視点から原価を独自に精査したということは、私は重要なことだと思うんですね。今後自由化の中で、行政任せじゃなくて、みずからが知って、納得して 選択したいという国民の意識が私はますます強まっていくと思うんです。
 ですから、私は、電気料金の原価情報の開示というのは事業者任せにしてはだめだと思うんですね。料金水準も本当に手放しで市場任せだけではだめだと思う んです。料金メニューを見て、高いか安いかだけではなくて、原価を知って、企業の経営努力もわかって、電源構成とそのコストも理解して選択をしたいとい う、東日本大震災の後に育ってきた消費者の主体的な意識、国民の思いに応えたシステムづくりが私は必要だと思っております。
 ですから、大臣にお聞きしますけれども、国が原価情報開示の統一的なルールをつくることで、全ての参入事業者がそのルールの中で料金以外の部分でも独自 性を出していく、そういう競争をしていこうじゃないか、そういう工夫もできるんじゃないかと思うんですけれども、大臣の考えをお聞かせください。

○宮沢国務大臣
 まず、一般電気事業者の小売料金についてでございますが、小売自由化後も、当分の間、経過措置として料金規制が講じられますので、この発電の原価情報についても、これまでと同様に、審査過程を通じて情報公開が行われることとなります。
 また一方、総括原価ということで託送料金を決めるわけでございますが、託送料金について公平性及び透明性を高めるため、値上げについては認可制としておりまして、料金認可の審査過程を通じて原価に関する情報は広く国民に公開されることとなります。
 一方、小売料金規制の撤廃後につきましては、事業者に対し、利用者の立場からどのような情報の開示を求めるかは、今後検討してまいろうと思っております。

○真島委員
 先ほども言いましたように、これまで総括原価方式のもとで料金原価がブラックボックスと言われてきました。その中で、公聴会のような国民が直接参加する仕組みまで今度なくしていくということになれば、いよいよ料金原価にふたをすることになるんじゃないかと思います。
 電気料金の値上げの認可は長らく行われてきませんでしたが、この間、値上げ申請を行った各社にとって、およそでいいですけれども、何年ぶりの実施ということになりましたか。

○上田政府参考人
 何年ぶりの値上げ申請かということでございますが、震災後、平成二十四年度に東京電力が三十二年ぶりの値上げを実施いた しました。それから平成二十五年度には、北海道電力が三十二年ぶり、それから、関西電力、九州電力、東北電力、四国電力、これらの四社が三十三年ぶりでご ざいます。平成二十六年度には中部電力が三十四年ぶりの値上げをそれぞれ実施したところでございます。

○真島委員
 今おっしゃったように、一九八〇年から八一年の第二次石油危機の後に値上げした後は、値下げ改定がずっと続いたんですね。二〇 〇〇年に、電気事業法の改正で、二千キロワット以上の特別高圧と言われる大口向け電力の自由化がスタートして、あわせて規制部門の料金も、現行の認可制か ら、料金を下げるなど需要家の利益になるような場合には届け出制で変更を可能にするという制度が導入されたわけです。
 当時我が党は、料金引き下げの原資が内部留保に回されて、一般消費者、国民に還元されないおそれがあると厳しく指摘をしましたが、その結果どうなったか といいますと、改正前は、料金引き下げや据え置きのときも公聴会による国民関与の仕組みがありましたが、その後、料金改定は全部届け出になりまして、ずっ と値下げが続いてきたからですね、行政が総括原価を査定しなくなりました。そればかりか公聴会の開催もなくて、国民が価格決定に関与するチャンスが奪われ てきたんですね、およそ三十年。それが結局、東日本大震災と福島の原発事故が起きた後の値上げ申請までノーチェックで来たわけですね。
 経産省が提出した資料をもとに、自由化がスタートしました二〇〇〇年度から二〇一〇年度までの十一年分の自由化部門と規制部門の利益の割合について、沖縄電力を除く九社それぞれと、沖縄電力を含む十社平均をグラフ化したものを資料三でお出ししております。
 これを見ますと、一般家庭や零細業者から上げております利益が、北海道は七二・三%、東北は七四・六%、東京は最も高い八〇・五%、中部が六三・六%、 関西が六九・六、北陸が六七・二、中国は七四・二、四国が六八・八、九州は六九・五、沖縄電力を含んだ十社平均では七二・五。
 これはちょっと質問通告していませんけれども、エネ庁長官に、この数字は間違いないでしょうか。それだけ確認します。

○上田政府参考人
 恐らく、この御指摘の数字は、二〇〇〇年度から二〇一〇年度の間における規制部門と自由化部門の純利益額を合計したものだと考えております。
 ただ、自由化が始まったのは、委員御指摘のとおり二〇〇〇年度からでございますので、その自由化の初期段階におきましては、規制部門の販売電力量という のが当然大きいわけでございまして、その結果、規制部門の純利益額がおのずと大きくなるということでございますので、この規制部門と自由化部門を足したも のを二〇〇〇年から二〇一〇年まで足すというのは、計算としてはそのとおりかもしれませんけれども、そのことが適切かどうかという問題はあるかと思いま す。

○真島委員
 私、二〇一一年の十月三日に出されました東京電力に関する経営・財務調査委員会報告というのを見て驚きました。
 この報告書は、原子力損害賠償支援機構が東電に資金援助を実施する前提として、東電の資産や債務の実態的な状況の把握、原子力事故に関連して発生する要賠償額の見通しについて推計したものです。
 委員長は弁護士の下河辺和彦氏で、後に原賠機構運営委員長や東電会長を務められた方なんですけれども、この報告書では、東電は、直近五年間で、販売電力量は自由化部門が六割を占める一方で、電気事業利益では同部門が約一割を占めるにとどまっていると指摘をしております。
 東電の利益の九割は販売電力量では四割の規制部門から生み出されて、販売電力量で六割を占める自由化部門からはわずか一割だったんですね。つまり、一般 家庭や零細事業者に高い電気料金を押しつけてもうけを出して、その分を自由化部門、大口利用者には安く売っていたということが指摘をされました。
 この総括原価方式というのは、電気事業に必要な原価を積み上げて、その原価を規制部門、自由化部門に配分して電気料金を決めているわけですから、本来、利益率というのは半々になるはずなんですけれども、何でこういう結果になっているというふうに大臣は思われますか。

○宮沢国務大臣
 私がこの表を見ておりまして思いましたことは、先ほど来、委員が大変心配されていた、小売部門を自由化すると、まさに規制 なき独占ということで、どんどん値上げが来るんじゃないか、まさに電力の消費者は大変な被害をこうむる可能性があるということをいろいろ御質問されたわけ ですけれども、この表を見ますと、やはり、自由化されるとそんなむちゃなことは起きなくて電力料金が下がってくるということ、競争があるとこういうことに なるんだということが如実に出ているなというふうに私は思って拝見をしておりました。
 もちろん、規制部門から自由化部門へ内部補填が行われるということは当然でありまして、これについても、毎年度ごとに事業者に、部門別収支計算書を作成し、その公表を求めておりますところであります。

○真島委員
 この総括原価というのは、原価算定期間に要するコストの想定をしているわけですね。その期間に実際にかかったコストとの差が生じてくる。それは当然だと思います。だから、行政、つまり電気事業を所管する経産省が事後評価していくというのは非常に大事なわけですね。
 一九九五年の電気事業審議会料金制度部会中間報告は、次のように指摘をしています。事業者は、効率化努力の定期的評価と収支状況及び料金の妥当性の評価 を行うこと、国は、電気事業者が行う定期的評価について、規制コストの増大を招かないように配慮しつつ、検証を行うこと。
 二〇〇〇年から料金引き下げ時の届け出制が導入されることを受けまして、電気事業者の説明責任を明確にするための電気料金情報公開ガイドラインというのが制定されております。
 さらに、二〇〇九年八月の電気事業分科会第二次報告では、電気事業者及び行政が規制料金の妥当性の検証を毎年行うことを求めているんですね。
 毎年行うこととされました規制料金の妥当性の検証、この具体的な実施内容はどういうものになっているでしょうか。

○上田政府参考人
 規制料金の妥当性の検証の実施内容に関する御質問でございますけれども、平成二十四年三月の有識者会議の報告書におきま して、料金の設定後、原価算定期間内におきましては、決算発表時に決算実績、収支見通し、利益の使途、効率化の進捗化について評価を行うために部門別収支 を公表する。それから、原価算定期間終了後につきましては、それに加えまして、原価と実績の比較等につきまして規制・自由化部門に分けて評価を実施し、必 要に応じて料金変更認可申請命令の発動の要否を検討するということが提言されております。
 私ども、これを踏まえまして、まず、原価算定期間内における評価といたしまして、従前は自由化部門が赤字の場合のみに公表をすることにいたしておりまし た部門別収支につきまして、二十四年三月に電気料金情報公開ガイドラインというものを改正いたしまして、常に公表するということにいたしております。
 また、原価算定期間終了の後、その後における評価といたしましては、平成二十五年三月でございますが、電気事業法に基づく経済産業大臣の処分に係る審査 基準等というものを作成いたしまして、電気事業の利益率などの基準により二段階で評価を行いまして、電気事業法二十三条に基づく変更認可申請命令の発動の 要否を検討するということとしております。
 実際にも、平成二十六年度に、原価算定期間終了後、料金改定を行わない事業者、これは北陸電力、中国電力、あるいは沖縄電力でございますが、その平成二 十五年度の収支につきまして、これに基づきまして検討を行いました。いずれも変更認可申請命令の対象とならないということを確認いたしているところでござ います。

○真島委員
 さきに紹介しました東京電力に関する経営・財務調査委員会報告は、現行の電気料金情報公開ガイドラインのもとでは、検証を行う ために必要な数値、個別原価のプロセス等を通じ、各需要種別の料金を算出するために必要な詳細な数値及び実績値等の情報の公開がないために、事実上、第三 者が名目値ベースでの料金の適正性の確認、妥当性の評価を行うことは不可能だと断じております。
 さらに、値下げ届け出制によって、経営効率化努力の前提となる足元での原価について、東電と規制当局との間で適切な確認作業が行われていたとは言いがた い状況が続いた結果、規制部門、自由化部門全体で、届け出時と実際の料金原価の乖離を総計すると、直近の十年間の累計で五千九百二十六億円にもなるという ふうに分析しているんですね。
 全ての電力会社が、先ほど示したように、利益の約七割を規制部門から生み出す、そういう構造になっていた問題、東電の実際の発電経費が十年間で約六千億円も想定原価から乖離していた問題、これはもう重大だと思うんですね。
 規制料金といいながら、経産省が規制できていなかったんですよ。これは電力会社の言い値で電気料金が決められていたということではありませんか。

○上田政府参考人
 自由化部門と規制部門の料金、利益につきましては、先ほども大臣からの御答弁がございましたけれども、自由化部門において競争が行われているといった実態を反映しているといった側面もあろうかと思います。
 それから、今の御指摘につきましては、まず、先ほど申し上げましたけれども、電気料金制度・運用の見直しに係る有識者会議の報告書におきまして、先ほど 委員の御指摘がありました東京電力に関する経営・財務調査委員会の報告書におきまして原価の中にさまざま不要なものがあるのではないかといった指摘がされ ておりました、これを踏まえまして、料金認可に際しましては、イメージ広告等の広告宣伝費、寄附金などは原価算入を認めない、それから厳格な事後評価を原 価算定期間終了後に実施するといったことがこの有識者会議の報告書において提言をされております。
 これらの提言を踏まえまして、私ども、一般電気事業供給約款料金審査要領を改正いたしまして、また、平成二十五年の三月には、電気事業法に基づく経済産 業大臣の処分に係る審査基準等を策定いたしまして、値上げに際しましては、厳格な審査を行う、あわせて原価算定期間終了後の事後評価も実施するということ にしておりまして、御指摘というものは必ずしも当たらないものかと考えております。

○真島委員
 これは、完全自由化に伴ってつくられる電力取引監視等委員会、ここで小売料金の適正水準を把握して、それを是正していくということはできるんでしょうか。

○宮沢国務大臣
 まさに、小売料金が自由化された後、適正料金になることは大変大事なことでありまして、そのためには競争がともかく行われている状況があるということが何よりも大事だと思っております。
 したがって、委員会におきましては、新規に参入する事業者も含めまして、電気事業者に対する報告徴収や立入検査などを通じまして、自由化される市場にお いてこうした競争が適切に行われているかを厳しく監視していく、そして競争状態を常に保っていく、こういうことをやっていくことになろうかと思います。

○真島委員
 競争状態を監視されると言いましたけれども、先ほどから繰り返していますけれども、料金規制がなくなったとしても、電気料金と いうのは国民にとって公共料金中の公共料金なんです。国民がこの改革に期待しているのは、公正な競争の中で独占の弊害をなくして、納得できる適正な料金を 実現してほしいということなんですよ。その結果に国が責任を持たなきゃいけないと思うんですよ。ですから、私は、小売の自由化のもとでも電気料金を監視す るのは政府の最低限の責任だと思うんです。ぜひ検討していただきたいと思います。
 最後にお聞きしますけれども、二〇一四年の十一月に、NHKの放送文化研究所が川内原発とエネルギーに関する調査というものをやっています。
 それを見ますと、川内原発の再稼働については、賛成が三二%、反対が五七%。これは、薩摩川内市でも賛成五〇、反対四四なんですね。周辺地域、三十キロ圏内に行きますと、賛成三四、反対五八。原発から二百キロ離れた福岡市では、賛成三七、反対五三。
 原発を今後どうすべきかという問いには、薩摩川内市でも、減らすべきだ三〇%、全て廃止すべきだ三〇%。全国になりますと、減らすべきだ三七%、全て廃 止すべきだ三〇%。私は、薩摩川内市で、これを減らすべきだ、廃止すべきだ、合わせて六〇%もあるということに驚いたんです。
 今後ふやすべきエネルギー源では、再生可能な自然エネルギーが、薩摩川内市では六八%、全国が六九%。
 これを見ても、国民が求めている電力システム改革というのは、東日本大震災と福島第一の原発事故の教訓と反省の上に立って、原発ゼロ、再生可能エネルギーの爆発的な普及、地球温暖化対策に資する電力エネルギー自給体制の構築をしていけるシステムだと思うんです。
 それで、国民が再生可能エネルギーでつくった電気の選択を適正にできるようにするために、例えば加工食品の原材料表示のように、小売事業者に電源構成の表示を義務づけるべきじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか、大臣。

○宮沢国務大臣
 審議会でいろいろ議論をしていただいたわけでございますけれども、そういうような開示を義務づけるべきとの意見と、法的規制にせず、電源構成を消費者にアピールしたい業者の創意工夫に委ねるべきとの両方の意見があったと承知しております。
 昨年成立いたしました第二弾の改正電気事業法においては、小売電気事業者に対し、消費者への説明義務を課しております。御指摘の電源構成などの開示のあり方も含め、今後、小売電気事業者に説明させるべき具体的内容について検討してまいりたいと考えております。

○真島委員
 時間が来たので終わりますけれども、再生可能エネルギーの普及が進んでいるドイツでは、御存じのように、電気が何でつくられて いるのか、電源構成の表示を義務づけて、国民がインターネットなどで手軽に知ることができる。逆に、イギリスでは、製品自体を差別化できないという電気の 性質を反映して、料金面での競争をせざるを得ないということで、膨大な料金メニューがつくられて、消費者や需要家が選択するのが困難になっているという大 変な事態になっております。
 そういう点で、今求められている改革というのは、先ほど来述べておりますように、完全自由化のもとでも、公共料金としての小売の電気料金の原価とか電源構成の情報の開示ということで透明性を高めて、自由で客観的な選択を保障するルールをつくっていくことだと思うんです。
 さらに、新しく独立した強力な民主的な規制機関の創設など、国民監視のシステムをつくることも求めまして、私の質問を終わりたいと思います。
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