189-衆-経済産業委 電気事業法等の一部を改正する法律案の参考人質疑 真島省三衆院議員

  • 2015.04.28 Tuesday
  • 23:56
○真島委員 日本共産党の真島省三です。
 参考人の皆様、本日はありがとうございます。
 まず、松村参考人にお伺いします。
 きょう配付していただいた資料の十二ページの中で、「自由化しても競争が機能しなければ、消費者は実質的な選択の自由が与えられず、潜在的な新規参入者 も実質的な選択の自由が与えられず、ただ現状の独占事業者が規制からの自由、自由に値上げする権利を与えられるだけになりかねない。」と。
 つまり、規制なき独占を招きかねないというふうにおっしゃっているわけなんですが、現在、参考人は、電気料金審査専門委員会の委員として、各社の値上げ申請の原価算定をされておられます。
 二〇一四年の二月七日の日本経済新聞の記事を見たんですけれども、「電力システム改革進展へ 広域運用の環境整備を」という表題の記事で先生がお話しに なっているんですけれども、その中で、「査定の過程で、一般電気事業者の経営がいかに非効率的で、過大な費用を原価に算入してきたかが明らかになった。」 と述べられております。この間、ブラックボックスとも言われた総括原価に三十年ぶりにメスが入れられたという点で、審査専門委員会の皆さんの果たした役割 は非常に大きかったというふうに私は思っております。
 委員として査定に当たってこられた中での所感と、審査の中で明らかになった、先ほど紹介したような、非効率的な経営ぶり、過大な費用、これについて具体的な例を御紹介いただきたいと思います。

○松村参考人
 ありがとうございます。
 奮闘して、努力してきたかいがあったかなと思って、ありがたく拝聴いたしました。
 まず第一に、具体的にどういうものかというのに関しては、私たちは守秘義務契約というのを結んでおり、それを公開の場で軽々しく言うというのは信頼性を著しく損ねることになりかねないので、大変申しわけないんですが、どうかお許しください。
 ただ、もし、全てのところで過大な見積もりが全くなかった、盛り込みがなかったとすれば、私たちは、査定の結果として申請どおり認めますということに なったはず。実際には全ての申請に対して大きく査定したということから見ても、当然合理的とは思えないようなコストが相当入っていたということは言えるか と思います。
 さらに、それにさかのぼって、具体的にルールというのを整備した段階で、こういうコストは認めませんよということをあらかじめ言った。自主的に今まで料 金に入っていたものを落とした、こういう面もあるわけで、実際の審査で査定されたというようなもの以上に自主的にカットしてきた部分というのも、今までで あれば素通りで認められていたというようなことになるかと思います。オール電化営業の類いのものというのは典型的にそうなのだと思いますが、ほかのことは 申しわけありませんが細かくは申し上げられません。お許しください。

○真島委員
 査定の中でどういうものが落とされたかというのも、私もこの間、この委員会の中でも御紹介もしてきたんです。
 松村参考人に重ねてお伺いしたいんですけれども、配付資料の二十ページで「託送料金の姿がまだ見えない」というのが冒頭から指摘されまして、従来の遠隔 地の大規模電源から大送電線で需要地まで運んでくる一般電気事業者に有利な託送料金体系を変えて、大規模電源も分散型電源もどちらも重要という観点に立っ た託送料金体系にすべきだというふうに提起をされておられます。
 原発に代表されるような大規模集中電源中心の電力供給システムを転換して、再エネ電源を大いにふやす、地域で電気をつくって地域で使う地産地消型にする というのは私も必要だと思います。そのためにも託送料金体系を変える必要があるという指摘は、非常に大事だと思うんです。
 ただ、第二弾の電気事業法改正で、託送料金は経産大臣の認可となる、それは事業者間取引だということで、これまでのような公聴会といった消費者や国民が 参画する仕組みがなくなってしまったんですね。それで、小売料金に託送料金が含まれるわけですから、私は国民の中にその中身を公開する必要があると思う し、国民参画の仕組みというのは、私は、この間の公聴会などは機能していたと思いますので必要だと思うんですけれども、託送料金についてどのような制度設 計が必要だというふうに考えておられますか。

○松村参考人
 託送料金というのは、いわば企業の構成項目の一つということになっており、小売価格そのものではないということから、公聴会という制度にはなじまないのではないかと思います。
 ただ、確かに小売価格に大きな影響を与えるというようなこともありますので、この料金規制というか、それが適正かどうかを見るという監視委員会だとか、 そういうところに消費者の代表が参画しなくてもいいのか、そういう問題提起だとすると、それは、消費者の代表が参画するということも選択肢の一つとして十 分あり得ると思います。そういう形で道を開く方がはるかに自然なのではないかと思います。

○真島委員
 貴重な御意見をありがとうございます。
 次に、杉本参考人と浅田参考人にお伺いいたします。
 日本生協連の資料をいただきましたけれども、消費者意識調査というカラー刷りのもので、電気料金が値上がりするとしても再生可能エネルギーを利用したい が五割半、再生可能エネルギーの利用を促進している企業や組織を応援したいという方が九割弱ということで、非常に高いなというふうに思ったんです。
 この間、東日本大震災や福島の原発事故を通じて、消費者の皆さんが今まで当たり前のように使っていた電気がどこでどうつくられて、どう運ばれてきたのか ということや、特に、原発によって多くの電気がつくられていたということを改めて実感し、同時に、福島の事故に思いをはせて、いわゆる電力、電気というこ とについて、深く皆さん考えるようになったと思うんですね。
 私、地元が福岡ですので、先ほどもちょっと言いました、九州電力の公聴会、会議録などを見ました。その中で、陳述された消費者の皆さん一人一人が、正確 で十分な情報を得たい、また納得できる説明をしてほしい、公正で持続的な社会の形成に自分たちも積極的に参加したいんだという強い思いを表明されていると いうのを感じました。
 消費者がこのように直接経済産業省とか電力会社に意見表明する機会というのは、非常に画期的な場だったというふうに思うんですね。また、電気料金の仕組 みの中では、事業所管官庁である経産省という視点だけではなくて、消費者庁が消費者の視点から原価を独自に精査していくという二重の視点が働いていまし た。
 そういう点で、杉本、浅田両参考人にお聞きしたいのは、現行の電気料金審査の仕組みについてどう評価されているのかということと、自由化後、消費者参画の仕組みについてどのようにあるべきだというふうに考えておられるか。
 電気料金というのは、私、自由化されたとしても、あくまでも公共料金だと思うんです、料金価格設定が自由化されたとしても。だから、その中で、先ほど来 議論されているように、原価や電源構成などの情報開示といったルールづくりがどうしても必要だと思うんですけれども、そういう点についてどのように考えて おられるか、ちょっと簡単に教えていただけますか。

○杉本参考人
 自由化になっても、やはり公共料金だというふうに私は理解しております。
 それで、経済産業省には公聴会というのがありますけれども、それから消費者庁でも審査をしておりますが、それは消費者も入った委員会ですので、大変重要な委員会であるし、これからも続けていっていただきたいというふうに思っています。

○浅田参考人
 基本的には杉本さんと同じ意見であります。極めて公共性が強いということなので、どこかでやはり消費者の意見をきちっと受けとめられるような制度設計が要るだろうというふうに思います。
 私ども、この間、食品安全基本法という、これも随分審議を国会でいただいて成立して、消費者のために立法化されていったという経過があるわけですけれど も、これを見ていますと、やはりその中にも、リスクアセスメント、リスクマネジメント、リスクコミュニケーションと、全体のリスクをアナリシスしていく、 分析していくためには幾つかの方法論がある。
 前半のリスクアセスメントであるとかマネジメントというのは、専門領域の部分として先生方の知見というのは使えると思うんですけれども、最後のリスクコ ミュニケーションというのは、まさに、使われている、一般的な消費者の方々に対する情報提供と、それによるフィードバック、こういう方法もあるわけですか ら、ぜひ、委員会の形式としても、こういう先行しているいいパターンがあるわけですから、それも織り込みながら御検討いただければありがたいな、こんなふ うに思います。

○真島委員
 どうもありがとうございました。
 尾崎参考人に、LNGの調達について、先ほども議論がありましたけれども、お伺いします。
 昨日、私、藤野議員と一緒に、東京ガスの扇島LNG基地、そして扇島パワーステーションを視察してきました。
 天然ガスのコンバインドサイクルの発電所、扇島パワーの一号機、二号機というのは既に稼働しているんですが、来年の二月からは三号機が稼働する。これを 合わせたら約百二十万キロワットということで、原発一基分を超えるガスコンバインドサイクル発電が、私の想像よりも非常にコンパクトなスペースで三基が並 んで、百二十万キロワット。しかも、首都圏の真ん前、巨大な需要地のすぐそばに、原発と違ってこうやって立地して電気を送れるというので、非常に目からう ろこが落ちた思いがしたんです。
 そういう意味で、LNGというのは、これからエネルギー制約を克服していく非常に重要な選択肢になるというふうにガス業界も言われていますけれども、本当にそのとおりだなというふうに思いました。
 一方で、日本は世界最大のLNGの輸入国で、主な輸入元が電力会社、ガス会社なんですが、この間、いわゆる総括原価というところに、厳しい言い方をしま すとあぐらをかいてきたんじゃないか、バイイングパワーがほとんど発揮されてこなかったんじゃないかという問題が指摘されてきました。
 国会でも、これまで、先ほど議論になった原油に連動した高い価格で購入しているという問題だとか、揚げ地ごとに価格差がなぜこんなに出るんだという問題 などが指摘されてきたわけなんですが、今後、やはり温暖化対策として、石炭などから天然ガスへのシフト、転換が非常に急がれていると思うんですね。
 そういう点で、業界として、購買力をどう高めて、LNG価格を引き下げる努力をどのように今されているのか、講じられているのか。そしてまた、今後、北米からシェールガスの調達、この取り組みをどのように進められているのかというのを教えてください。

○尾崎参考人
 決してあぐらをかいていたわけではございませんで、現にガス会社の場合は、もう何度も繰り返しになりますけれども、ほかのエ ネルギーと完全に競争している状況でガスの販売をやっておりますので、いわゆる市場価格より高く買ってしまうと販売できないというところがあります。した がって、一円でも安く買う、そういうことを常に目指してきました。
 LNGの場合、我々は今三つほど買い方を考えようというふうに思います。
 一つは、いろいろな国、いろいろなサプライヤーから買っていく、すなわち、サプライヤー同士を競争させる、そういう仕組みをもっともっとつくっていきた いなというふうに思います。そういう点では、供給国の多様化というふうなことをこれからも進めていきたいというふうに思っています。最近では、パプア ニューギニアからLNGが来るようになりましたし、それから、将来的にはアフリカなどからも購入できるのではないかな、さらには、ロシアからも、パイプラ イン、またはシベリアから天然ガス、LNGの形で購入するというふうなことをさらに追求していきたいと思っています。
 それから、今おっしゃいましたように、シェールガスというのは原油価格とは違った価格体系を持っている商品ですので、それを日本に持ってくることによっ て、そして、ほかのサプライヤーに対する刺激を与えるといいますか、競争環境を整えていくというふうなことを考えていきたいというふうに思います。
 さらには、日本の近海にたくさんあると言われておりますメタンハイドレートなどを将来的には資源化することによって、海外だけではなくて国産のエネルギーも利用できる、そういう展開にできたらいいというふうに考えております。
 シェールガスも、二十年前は誰一人現実のものと思っていませんでしたので、これから先、二十年後、いろいろな形で天然ガスを日本へ持ってこれる、そういうことをやりたいというふうに思います。

○真島委員
 ガスの保安について、先ほども議論がありました。尾崎参考人と杉本参考人にちょっとお聞きしたいんですが、まず尾崎参考人。
 おっしゃっているように、私は、現在のガス会社の保安の体制、仕組みというのは一朝一夕にできたものじゃないと思います。長年にわたって、やはり公益事 業者として努力されて積み上げられてきた結果、できているものだと思うんですけれども、特にこの間、都市ガスのLNGへの転換というのは非常に大規模な取 り組みだったと思うんですが、その中で努力されてきた内容をちょっと簡単に紹介していただいて、今後、自由化の中で、安全、安心を一層向上させるというふ うな決意も述べられておりますけれども、どのような仕組みが自由化の中で必要だというふうに考えておられるかということをお聞かせいただきたい。
 杉本参考人には、消費者から見たガスの保安。
 台所のガス機器の保安がおろそかになれば、命にかかわるといいますか、爆発や火災などにもつながるわけで、特に、二〇〇六年に明らかになりましたパロマ 製のガス瞬間湯沸かし器の事故、これが、一九八五年以降、二十一名が死亡して、重体、重症が三名、軽症が三十六名もいたということが後になってわかったん ですね。これは大問題になった。後に調べてわかった。
 経産省が縦割りで、いろいろなところから報告が来て、全体像がつかめていなかったということで、長年にわたり事故が放置されていた問題。これを通じて、そういう縦割りを超えた、消費者行政の司令塔として消費者庁が設置されるということにもなりました。
 そういう点で、消費者に安全な使い方を教えてあげたり、あるいは機器の点検も含めて、今後、事業者がどういう役割を果たすべきだというふうに考えておられるか、教えてください。

○尾崎参考人
 ガスの保安につきましては、大きく分けて二つのフェーズがあるというふうに思います。
 一つは、いわゆるガスの供給導管の保安を確保するということ。これは、建物の中の配管も含めて確保するということ。それからもう一つは、お客様がお使いになるガス機器を安全なものにするということを考えなきゃいけないというふうに思っております。
 先ほどおっしゃいましたように、天然ガスに転換したことによりまして、COを含まない、一酸化炭素を含まないガスになりましたので、生ガスによる中毒と いうのは非常に減少というか、全くなくなってきております。したがって、CO中毒というときには、不完全燃焼、機器の操作、機器の劣化というところでCO 中毒が発生するということになります。
 最初に申しました導管の対策としましては、腐食ということによる事故をなくす。それには、きちっとした防食措置を施す、または、腐食をしないポリエチレ ン管にかえていくというようなことを事業者としてはやっておりますし、定期的にガスのパイプラインの上を漏えい調査、これも法律で決まっているわけですけ れども、やることによって、漏えいがないことを確認しております。家庭用につきましても、いわゆる各御家庭の配管についても漏えい調査を行っております。
 それから、機器につきましては、いろいろな安全装置を組み込んでおります。例えば、鍋が乗っていないと火がつかないとか、火が途中で立ち消えするとガス がとまるとか、地震が起こるとガスがとまる、そういうふうな装置をガス器具に組み込んでおります。それから、CO検知器を各家庭に設置していただきまし て、ガスが不完全燃焼することによって警報が鳴るというようなことをやっております。それから、家庭内のガスの微量漏れに対応するために、メーターにそう いう機能を搭載しまして、長期的に微量に漏れているときもガスを遮断する。急激にガスが流れたときも遮断する。いろいろなことを現在やって、ガスの消費機 器の安全というのも格段に高くなったのではないかなというふうに思います。
 ただ、不完全燃焼というのは、これから先も、いろいろな、お客様の御使用方法によって発生する可能性があるので、こういう点では、これも定期的に、各家 庭を訪問したときに、きちっと給排気がとれているかというところを中心に点検していくというふうに考えているところであります。
 以上です。

○杉本参考人
 今、尾崎参考人もおっしゃっておりましたけれども、ガス機器については、大分、いろいろなことで改善されてきまして、事故がないような器具が生まれてきています。
 それで、今現状で、保安のところは大変うまくいっているんだと私は思うんですね。それを壊してまで何もいく必要はない、今の現状を続けていった方が、安全で安心な生活が送れるのではないかというふうに思っています。
○真島委員 時間が来ましたので、以上で終わります。
 どうもありがとうございました。
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